製品説明  

Cilacar™はシルニジピンの製剤です。シルニジピンはカルシウム拮抗薬であり、L型およびN型カルシウムチャネルを選択的に遮断します。血管平滑筋および心筋細胞へのカルシウム流入を抑制し、血管を拡張させ血圧を低下させます。また、N型チャネルの遮断により交感神経終末からのノルアドレナリン放出を抑制し、反射性頻脈を起こさずに血圧を下げます。

薬理学  

薬力学: シルニジピンはL型およびN型カルシウムチャネルを遮断することで降圧作用を示します。L型チャネル遮断により血管平滑筋が弛緩し、末梢血管抵抗が減少します。N型チャネル遮断により交感神経からのノルアドレナリン分泌を抑制し、他のカルシウム拮抗薬に見られる反射性頻脈を防ぎます。

薬物動態: 経口投与後、消化管から吸収されます。最大血中濃度到達時間は約1〜2時間です。血漿タンパク結合率は約99%です。主に肝臓のCYP3A4およびCYP2D6酵素により代謝され、代謝物は尿および便中に排泄されます。半減期は約4〜6時間です。

適応症  

- 本態性高血圧症  

- 狭心症を伴う高血圧症  

- 2型糖尿病患者の高血圧

用法および用量  

通常、成人は1日1回10mgを経口投与します。血圧の反応に応じて最大20mgまで増量可能です。食事の有無に関わらず、毎日同じ時間に服用してください。高齢者または肝機能障害のある患者では、5mgから開始し血圧を確認しながら調整します。

禁忌  

- シルニジピンまたは製剤成分に対する過敏症  

- 重度の低血圧（収縮期血圧 < 90mmHg）  

- 心原性ショック  

- 重度の大動脈弁狭窄症  

- 妊娠および授乳中の女性

副作用  

一般的な副作用: 頭痛、めまい、顔面紅潮、末梢浮腫、軽度の動悸、胃腸障害（吐き気、下痢、便秘）  

まれな副作用: 発疹、かゆみ、倦怠感、歯肉増殖、一過性の肝酵素上昇、低血圧（特に高齢者や脱水状態の患者）

注意事項および警告  

1. 治療開始時および用量調整時には定期的に血圧を測定してください。  

2. 心不全の患者には慎重に使用してください。  

3. 急な中止を避け、徐々に減量してください。  

4. アルコール摂取は降圧作用を強める可能性があるため避けてください。  

5. めまいや倦怠感が現れる場合があるため、運転や機械操作に注意してください。  

6. 腎機能障害患者では通常用量調整は不要ですが、経過観察を行ってください。  

7. 他のカルシウム拮抗薬との併用は低血圧のリスクを高める可能性があります。

薬物相互作用  

- β遮断薬、利尿薬: 降圧作用が増強される場合があります。  

- ジゴキシン: 血中濃度上昇の恐れがあるため注意が必要です。  

- CYP3A4阻害薬（ケトコナゾール、エリスロマイシンなど）: シルニジピン濃度上昇  

- CYP3A4誘導薬（リファンピシン、フェニトインなど）: 濃度低下  

- グレープフルーツジュース: 血中濃度上昇、併用禁止

特定の患者群での使用  

- 高齢者: 1日5mgから開始  

- 妊娠・授乳中: 使用禁止  

- 小児: 使用推奨されない  

- 肝障害: 1日5mgから開始し、慎重に経過観察  

- 腎障害: 通常用量で可、定期的に機能確認

保管上の注意  

- 30°C以下で保管  

- 光および湿気を避ける  

- 子どもの手の届かない場所に保管  

- 有効期限後は使用しないこと

包装  

Cilacar™ 10mg 錠剤: 10錠入りブリスター1枚  

Cilacar™ 20mg 錠剤: 10錠入りブリスター1枚

製造元  

SUN PHARMA  

Sun Pharmaceutical Industries Ltd.  

ムンバイ, インド  

TM: 登録商標  

ロット番号: B12345  

有効期限: 12/2026